イスラム(ヒジュラ)暦と祭礼
ラマダン月も後一週間程を残すばかりとなりました。ラマダン月の終了は7月17日と報道されています。ラマダン月終了(シャッワール月1日)と共にイスラムの2大祭礼の一つイード(祭り)・ル・フィトゥル(断食明け)の祭、別称:イード・サギール(小)祭礼が始まります。国によって祝日が何日か決まりますが、オマーンでは7月17日(金)~20日(月)の様です。
小祭礼に対し巡礼月(ズー・ル・ヒッジャ、イスラム暦12月)の10日に始まるイード・ル・アドハー(犠牲)祭をイード・ル・カビール(大)祭礼と言います。(今年は9月23日頃から4日間)
ご承知の様にイスラム暦は太陰暦を使用しており1年が354日で西洋(太陽)暦より11日短く、その為に毎年、暦が西洋暦より早まる訳ですが、ラマダン月はイスラム暦10月にあたり、巡礼月と共に「神聖月」とされており、特別の形容詞が頭に付き「ラマダン・カリーム」又は「ラマダン・アル・ムハッラム」(神聖なラマダン月)と呼ばれています。
(画像は英語Googleに沢山ある画像の中から借用)
お祭りが始まれば、皆さんその期間中の挨拶は「イード ムバーラク アライカ」(お祭りがあなたを祝福する。The feast blessed on you.)となります。簡単に「イード ムバーラク」だけで十分です。これは断食明けの祭、犠牲祭何れでも使える挨拶です。
イスラム暦はアッサナ・ヒジュリーヤ(ヒジュラ暦)と言いモハメドがメッカからメジナに移住(ヒジュラ)した西暦622年7月16日を元旦として始まりました。今年のラマダン明けの祭日が始まると思われる2015年7月18日はヒジュラ暦1436年10月1日となります。
2015年から622年を引きますと1,393年となりますが、1,393年×365日÷354日=1,436.3年となり、ほぼ単純計算でもヒジュラ暦何年かは割り出せます。勿論今はWebに対比表があり、いつでも正確なヒジュラ暦が出てきます。尚、ヒジュラ暦(太陰暦)の一日の始まりは日没からですから、西洋暦の夜中12時から日にちが変わるのとは違う事を覚えておいて下さい。
ラマダン月を終えた後の7月17日の夜から3-4日ムスリムの方々にお会いする機会があれば、是非「イード ムバーラク」とご挨拶されては如何でしょうか。ラマダン月の期間中は通常の「アッサラーム アレイクム」(あなたの上に平安を、日本語のこんにちは)に、前述の「ラマダン カリーム」を付け加えれば完璧です。