講演会「地震波を使って地球内部を探索する」が開催されました
2016-06-27
2016年6月22日(水)、東京広尾のオマーン大使館で東大地震研究所の新谷昌人教授による「地震波を使って地球内部を探索する~何がわかって何がわからないのか」と題する講演会が行われました。
地震は地球の多くの場所で毎日起こっている、ほとんどの地震が断層運動によって発生する、地震内部は地震波によって探索できることなどについて分かりやすく解説されました。また新谷教授は昨年ノーベル物理学賞を受賞した梶田教授の研究拠点であるカミオカンデと同じ神岡地下観測施設(岐阜県飛騨市)でひずみ計を使って地震の地殻変動などを観測していることも紹介されました。
そして、地震波などを用いた観測により、地震のメカニズム・原動力・起こりやすい場所は明らかになったが、地震発生のきっかけや前兆現象の有無はわからない、また天体現象は完全予測でき、天気予報もおおむね当たる(時々外れる)ようになったのに対して地震についてはまだ直前・短期予知はできず、予知は長期予測にとどまっていると結ばれました。
今回の講演は、直前・短期予知がまだできない地震、それが多発する日本に生活するわれわれとしては、最良の防災策を常に考えて減災に努めなければならいことを再確認するよい機会となりました。
また今回の講演会がラマダン月に当たったため大使館内での懇親会は開かれませんでしたが、講演終了後半数以上の出席者がサマーパーテイが開催されるシェ・モルチェに移動し、なごやかな雰囲気の中で熱心な質疑応答が続けられました。
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