これまで日常使えるアラビア語をいくつかご紹介してきましたが、今月は日常会話のアラビア語から離れ、少しアラビア語の基礎知識をお知らせします。
語族: セム語派 (イスラエルの公用語ヘブライ語もこの語族に入ります)
文字数: アルファベットは28文字。Hamzaと言う記号を加え29の文字から成り立っています。
大文字、小文字は無く、良く言われる蛇がくねくね張った様なと言われるアルファベットが続く文章ですが、一個の独立した文字が単語のどの位置(最初、中間、終わり)に来るかによって多少形が変わります。
母音: 日本語は「あ、い、う、え、お」と5個の母音がありますが、アラビア語では文法上「あ、い、う」の3個しか母音がありません。勿論口語になりますと、「え、お」の音が混じります。
会話: アラビア語圏では文法に則った文章で会話をする事はありません。即ち、新聞、雑誌、TVのニュースの様に一方的に伝えるものは公用語として文語体(フスハーと言います)を使用しますが、日常会話は全て土地毎の口語体(アーンミーヤ)方言となり、単語まで変わってしまうケースが殆どです。
アラビア語で一番使われている言葉は何でしょうか?勿論、調べた事実はありませんが、間違い無くー「アッラー」と「モハメド」と想像します。
「アッラー」(唯一神、所謂 神)
「モハメド」(イスラム教創始者、預言者の名前)
لا إله إلا الله (ラー イッラーハ イッラー ラー) アッラーの他に神無し
مُّحَمَّدٌ رَّسُولُ اللَّهِ (ムハッマドゥン ラスール ラー) モハメドは神の使徒である
注:発音の関係でアッラー(神)のアの音が消え最後のラーは、アッラーを意味しています。
イスラム教徒の方々は毎回お祈りの際にこの文章を唱えています。この文章の前に「私は・・・・と信じます」と付け加えます。シーア派教徒の場合は、もう一つ「アリー(モハメドの娘婿の名前)は神を守護する者である」と言う文章が付いています。
下記は見事なアラビア文字で書かれた上述の二つの言葉です。アラビア語には習字の伝統もあります。
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