アラブ料理教室が開催されました

2018-04-02

気温は22度を超え、桜が満開となった2018年3月27日(火)、東京・広尾のオマーン大使公邸で、アラブ料理教室が開かれました。はじめにアビール・アイシャ大使夫人が「今年初めての料理教室の開催です。オマーンの国や歴史、文化を紹介できることをとても楽しみにしていました。日本での滞在も長くなり、まるで自分の国のような感じがしてきます」と挨拶されしました。またジョーンズ享子・日本オマーンクラブ事務局長から、大使夫人の写真展がオマーンで開催されたことが報告されると、大使夫人は「これからも写真を通して日本の風景の美しさをオマーンに紹介したい」と話しました。大学時代から写真を学び、複数の受賞歴があり、最近も第78回国際写真サロン(主催:全日本写真連盟、朝日新聞)海外部門で入選を果たした腕前だそうです。

このあと、上空から撮影したオマーンの映像を鑑賞しました。荒野にそびえ立つ雄大な岩山と、繊細で美しいイスラム建築、マリーンスポーツを楽しめるエメラルドグリーンの海など、まるで映画のセットのような風景の”空中散歩”に、参加者からはため息が漏れました。

キッチンでは大使館専属シェフのナジさんによる実演が行われました。今回は「コフタ トマトソース」と「チーズとミルクのパイ」。コフタは牛挽き肉やタマネギ、ニンニクなどを使い、ハンバーグの材料に似ていますが、ポイントはたくさんのミントとパセリ、ミックススパイスを練り合わせること。また、オーブンで焼く前にトマトをのせ、そのうえから、濃厚で甘いザクロソースとレモン汁を混ぜ合わせたものをたっぷりかけておくことです。スイーツは、パンのような生地でクリームチーズを包み、ボール状に丸めたものをきつね色になるまでオーブンで焼き、コンデンスミルクをたっぷりかけたもの。クリームチーズにインスタントコーヒーの粉を加えておくのがコツだそうで、控えめで上品な甘さに仕上がっていました。

オマーンコーヒーとともに、出来たての料理を堪能したあと、アビール夫人による乳香についての説明と焚き方の実演がありました。オマーンのドファール地方に自生している木から採れる上質な乳香は「神からの贈り物」と呼ばれ、高価な香水や化粧品の原料としても使われています。オマーンの一般家庭では一年を通して乳香が焚かれ、胃薬や食後の口のケアとしても使われるなど、日常生活に欠かせません。宝石のような半透明の小さな粒を手にした参加者たちは、香りをかいでみたり、実際にかんで飲み込んだりしながら、思いを馳せました。わずか3時間ながら、オマーンへのゴージャスな旅を満喫した優雅なひとときでした。