オマーンニュース

「オマーンは東アジアを観光市場として期待している」

2013-12-13

会員の村上拓哉さんからの寄稿です。

8日のマスカット・デイリー紙によると、マイサーウ・アル=マフルーキー観光省次官は、日本を始めとする東アジア諸国を、オマーンの観光市場にとって大きな潜在的価値をもった市場として見ているとのことです。

世界貿易機関の統計によると、2012年に中国は1兆20億米ドル、日本は2790億米ドルを海外休暇で使用したとのこと。

マイサーウ次官によると、現在市場について調査しているところであり、間もなくこれらの国から観光客を引き寄せる戦略を打ち出すそうです。また、観光客をオマーンまで連れてくるためにも、同国のフラッグ・キャリアであるオマーン航空と緊密に連携しているようです。

長年にわたって続けられてきた世界遺産であるバハラ・フォートの改修が終わり、オールド・マスカット地区には新しい国立博物館の建設が2014年に予定されるなど、オマーンの観光地化は近年急速に進められてきました。政府は石油依存型経済を脱却するためにも、新たな国家収入の手段を必要としており、観光産業は重点分野の一つです。この潮流に乗り、日本からオマーンを訪れる人が増えることを願ってやみません。

元記事(Muscat Daily)
http://www.muscatdaily.com/Archive/Oman/Oman-eyeing-tourists-from-China-Japan-and-Korea-says-H-E-Maitha-2rin

今日からイスラム暦の新年

2013-11-05

 

本日(11月5日)からヒジュラ暦(=イスラム暦)の新年「ヒジュラ暦1435年」がはじまります。したがって、本日は日本の1月1日にあたり、オマーンは休日です。

この機会にオマーンの祝日のことをお知らせします。

ヒジュラ暦とは、預言者ムハンマドがマッカからマデーナへ聖遷(ヒジュラ)した西暦622年を元年とする暦で、イスラム社会で使われています。

ヒジュラ暦は月の満ち欠けの周期約29.5日を1ケ月とする太陰暦で、1か月が29日の小の月と30日の大の月をおおむね交互に繰り返します。したがって、1年はおおむね354暦日となるので、1年ごとに11日ほど太陽暦より短くなります。

来年、つまり「ヒジュラ暦1436年」の新年は、11日早まった西暦2014年10月25日前後からとなります。

ヒジュラ暦も12の月からなり、最初から順に、ムハッラム(1月)、サファル(2月)、ラビーウ・アルアウワル(3月)、ラビーウ・アッサーニー(4月)、ジュマーダ・アルウーラー(5月)、ジュマーダ・アルアーヒラ(6月)、ラジャブ(7月)、シャアバーン(8月)、ラマダーン(9月、断食月)、シャウワール(10月)、ズー・アルカアダ(11月)、ズー・アルヒッジャ(12月、巡礼月)と呼びます。

オマーンでは、ヒジュラ暦と西暦を併用しており、ヒジュラ暦の新年(ムハッラム月1日、預言者ムハンマドの生誕祭(ラビーウル・アウワル月12日)、預言者昇天祭(ラジャブ月27日)、ラマダーン明けの祭り(シャウワール月1~3日)、犠牲祭(ズール・ヒッジャ月10日から13日)、それに西暦の1月1日、7月23日(カブース国王即位の日)、11月18日(同国王の誕生日)が祝日となっています。

岐阜での国際交流文化サロン「知られざる国・オマーン」 

2013-09-11

9月7日(土)、岐阜市内のふれあい福寿会館にて、国際交流文化サロン「知られざる国・オマーン」(主催:(公財)岐阜県国際交流センター 協力:駐日オマーン大使館)が開催されました。

日本オマーンクラブ会員である、岐阜県庁職員(元在オマーン日本国大使館二等書記官)の水野智裕さんが、オマーン概要や最近のオマーン事情について説明し、オマーンは日本人にとってあまりなじみがないが、実は親日的な国であり、日本との関係においても重要な国であると述べました

また、東京大学大学院総合文化研究科(スルタン・カブース・グローバル中東研究寄付講座)特任助教の近藤洋平さんが、オマーンの宗教や教育事情について説明しました。オマーンではイスラムの教えが社会で実践されていること、異なる文化であっても相手を知ることで、交流の第一歩となると述べました。

近藤さんの説明の後、日本オマーンクラブ会員である、名古屋市在住の、京都ノートルダム女子大学教授・放送大学客員教授 鷲見朗子さん、及び岐阜県関市在住の、デザイナー 水谷哲也さんからも、ご自身のオマーン訪問経験などについてお話しいただきました。

当日は、24名の方が参加し、オマーンに対する理解を深めました。デーツの試食や乳香の体験なども行いました。

なお、日本オマーンクラブからは、上述の、鷲見さん、水谷さんのほか、名古屋市在住の岡部さんも参加されました。また、このイベントは9月8日付け朝日新聞朝刊(岐阜版)にも報じられました。なお、朝日新聞(デジタル版)には写真入りで報じられました。

http://www.asahi.com/area/gifu/articles/NGY201309070036.html

※本サロンと関連して、9月2日(月)~9月8日(日)まで、ふれあい福寿会館にて、「オマーン紹介展」を開催し、駐日オマーン大使館からお借りした、オマーンの風景、生活を紹介する写真30枚を展示しました。来場者の多くは、美しい写真であると述べていました。

 

 

ナシの苗木でオマーンと交流 宇都宮

2013-08-31
宇都宮 下野新聞 8月30日 朝刊
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20130830/1337142【宇都宮】
オマーンの果樹栽培の専門家2人が29日、上籠谷町のナシ専業農家、大塚博久さん(71)の畑を視察した。元オマーン大使の神長善次さん(70)が案内役を務めた。大塚さんが用意した苗木を神長さんが仲介したことにより、オマーンの王室でナシの栽培が始まった。2人は大塚さんのナシ畑を直接訪ね、栽培方法などを実際に学んだ。
12年前に神長さんから依頼を受けた大塚さんは、豊水などのナシの苗木25本を用意。神長さんが、オマーン王室に贈ったことがきっかけになり、オマーンでナシ栽培を始めるようになった。
今回、大塚果樹園を訪れたのは、ウェーリー王室果樹・庭園総局長とフォルカニ王室果樹園局長の2人。
樹齢80年の二十世紀ナシを見ると、驚きながら周りを見回したり、写真を撮ったりしていた。
ナシの苗木でオマーンと交流

カーブース国王のイラン訪問

2013-08-30

   
8月25日から27日の3日間、カーブース国王はイランを私的訪問し、新たに大統領に就任したロウハーニー、そして最高指導者であるハーメネイーと会談しました。会談では、経済分野を始めとする様々な分野での二国間関係の強化、地域・国際情勢について協議されました。

今回の訪問は、ロウハーニーが大統領に就任してから最初の国家元首による訪問であることから、二国間関係の親密さを示す象徴的な出来事として内外から注目されています。

特に、カーブースによるイラン訪問は、1979年のイラン・イスラーム革命以降では2009年の訪問に続く2回目の訪問であり、滅多に見られない動きであることから、何か特定の問題について協議したのではないかという憶測が各地で流れています。

その最たるものが、米国とイラン間の仲介に関するものです。米国とイランは、1979年の革命以降、断交状態にあり、近年ではイランの核兵器開発疑惑をめぐって対立を深めていました。新たにイラン大統領に就任したロウハーニーは、欧米諸国との関係改善を訴えており、これまでも長らく米国・イラン間の仲介役を務めていたオマーンが、この機をとらえて両者の仲介に動いているのではないかと見られています。

オマーンは「静かな外交」を好み、外交の成果を喧伝することがほとんどないため、今回のイランでの会談でどのようなことが話されたかは分かりませんが、米国とイランとの関係についても話題に上がったことは間違いないでしょう。今後の国際政治の動きに注目です。

   

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